2013年6月8日(土)、ハマトラとしては7回目となる復興支援活動を岩手県陸前高田市の横田小学校にて実施しました。
今回の活動は、前回に引き続き「フットサル交流会」を行うことで子どもたちが思い切り体を動かす場を提供すること、お昼は住民の方と一緒に「ジンギスカン」を楽しみ、交流を深めるこを目的としたイベントです。
今回始めて参加された方のレポートを紹介します。
「マリサポが陸前高田でフットサル交流会をするのだけど、行かない?」
この友人の一言に二つ返事で参加を決め、去る6月8~9日に復興支援ボランティア活動を行うため岩手県陸前高田市を訪れました。
私は、岩手県内陸部出身の、今年からマリサポになった学生です。
震災直後には幾度かボランティアに参加してきましたが、徐々に東北から足が遠のいていたところに声をかけて貰いました。
ボランティア活動の流れは、金曜日の夜に横浜を出発しドライバーの方々が交代で運転して翌朝現地着。体育館でのフットサル組とジンギスカン準備組に分かれ、子どもたちとめいっぱい遊んだあとは仮設住宅の方々も混ざってジンギスカンを焼いて昼食。帰りは岩手県花巻市東和町の東和温泉にて休憩し、日曜朝に横浜到着というものでした。
岩手県社会福祉協議会によると、震災後に復興支援等の活動で県内ボランティアセンターにて従事したボランティアの活動人数は 46万6128 人(2013年8月4日まで)。
多くの人が被災地のために足を運び、汗を流したのです。
しかし、その数字の変遷を見るとH23年度累計 34万7499人、 H24年度累計10万3916人 、H25年度累計1万4713人と 経年で大幅な減少をしています。
この背景には、人海戦であったハード面でのボランティア需要が減ったこと、そしてボランティアセンターが大まかな役目を終え閉所したことが考えられます。
しかし、まだまだ被災地ではボランティア、特に今回のマリサポで行ったような人と人の「ソフト面」での支援が必要です。
震災からもうすぐ2年半の月日が経ちます。瓦礫や廃墟が減り工事現場等の人や車が増え、津波を被った陸地には青々と雑草が生い茂っています。恐らく、今、初めてその土地を訪れた人がいたら、「最初から何もなかった田舎の土地」に見えるかもしれません。それでも、そこには未だ流されたまま戻ってこない、生活や人と人の繋がりが確実にあります。
マリサポの私たちがあの日、たった数時間ではありますが、陸前高田の子供たちと普段のことを忘れて思いきり遊び、素敵な時間を共有したことは「未来に続く人と人との繋がり」の萌芽になると信じています。
それは、女の子も男の子も無我夢中でボールを追いかけ、周りの大人は自然と笑顔になるスポーツ、サッカーの素晴らしさ、そして「マリサポ」という素敵なサポーターの繋がりによるものです。
私は、今年から「マリサポ」の輪に飛び込んだ新参者ですが、幅広い年齢の方々が「マリノスが好き」という軸をもとに、組織として地域に対し、有機的な働きかけや活動に取り組んできたことに深く尊敬しています。
持論ではありますが、ボランティアをすることに深い意味はなくてもいいと思っています。相手のニーズに応えながら「自分がしたいから、助けたいから」するだけです。それは、「ピッチの選手を応援したいから、スタジアムに行く」と同じくらい単純明快です。
今後も、継続的な支援や活動を行うためにこのような「マリサポの輪」が広がっていくことを願うと同時に、「自分に出来ること」をシンプルに考え・行動に移していきたいと考えます。
この度の復興支援ボランティアでは、企画運営、現地まで運転してくださった方、受け入れてくれた現地の方など、多くの方々の支えと協力があって実現したものだと思ういます。
末筆ではありますが、活動に関わる、全ての方に深く感謝を申し上げます。(Text:T.S)
NPOハマトラは、サッカーサポーターとしての活動を通じて培った行動力や実行力を、被災地支援のために活用していくことを、行政や地域、またはサッカーファミリーとの連携のもと、さらに続けてまいります。
是非今後の活動にもご協力下さい。